この中から。
はっぱのたのしみ
サクラでもケヤキでもなんでもだが
そらでくらす大木たちはかみのように
うすくてひらべったいはっぱを
五まんともっていてメモちょうにしている
ムシやコトリや小さないのちたちのために
きせつのうたでもてんきよほうでも
なんでもかきしるしておくのだ わかばから
らくようまでのあいだずうっと…
それにそらはむげんにひろいから
ほしやくもやあめかぜのほかにどんな
みしらぬらいきゃくがあるかもしれない
じぶんがなにものであるかをしるした
めいしにもなっておかねばならない
むろんはっぱにはこうごうせいという
木のいのちにかかわる大しごとがあるが
それをはたしたうえでなおこんなに
いろいろやっているのだ お日さまからの
おほめのことばがきこえるようで
それがうれしくてたまらなくて…
たまらないまどさんのことばの紡ぎ。